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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩・産褥(3)
ユーイング肉腫による骨盤半截術後に妊娠・分娩に至った一例


後藤 泉, 飯塚 美徳, 加来 建志, 坂本 理恵, 増田 健太郎, 長田 久夫, 関谷 宗英
千葉大学産婦人科


 原発性悪性骨腫瘍はきわめて稀であり,そのひとつであるユーイング肉腫は年間約500万人に1人の発生頻度とされている.またユーイング肉腫は若年に発症しやすく,男女比は2:1であり,集学的治療により現在の5年生存率は約50%である.今回我々は11歳時にユーイング肉腫に対する骨盤半截術を施行し,10年後に妊娠・分娩した1症例を経験したので文献的考察を加え報告する.
 症例は22歳,初産婦である.11歳時に左腸骨のユーイング肉腫と診断された.化学療法(ビンクリスチン+アドリアマイシン+ファルモルビシン,大量ファルモルビシン)後に左患肢温存的骨盤半截術を施行し,その後2年間追加化学療法を行った.16歳時に再建術として左坐骨大腿接合術を施行した.21歳の時に結婚し,22歳時,自然妊娠し,妊娠8週時当科初診となった.来院時,左股関節に開排制限を認めたが,片松葉杖歩行は可能であった.妊娠初期,中期において経過は順調であった.妊娠34週頃より骨盤変形により児頭の下降が十分得られず,過度の子宮底上昇のため胸腹部圧迫感を訴えた.また,長時間の片松葉杖歩行は困難となった.妊娠37週時,骨盤変形を適応に全身麻酔下に帝王切開術を行い,2345gの女児を娩出した.児のアプガースコアー9/9で奇形は認められなかった.術後3日目より両松葉杖歩行を開始し,翌日より片松葉杖のみで歩行可能となった.歩行時の疼痛はみられず術後9日目で母児ともに退院した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 239-239, 2001


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