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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩・産褥(6)
血小板無力症合併妊娠の1例


佐藤 智之, 下司 有美, 島崎 弘子, 矢後 尚文, 市川 尚
赤心堂病院産婦人科


 血小板無力症は,常染色体劣性遺伝による,先天性血小板機能異常である.同疾患の妊娠,分娩は,文献的に数例を見るに過ぎない.今回我々は,血小板無力症合併妊娠の1例を経験したので,これを報告する.症例;29才0経妊0経産,家族歴:特記するべき事無し.既往歴;2才頃,口唇より出血,24時間止血しなかった.3才頃,う歯抜歯後,輸血により止血.小学校2年生にて血小板無力症の診断を受けた.現病歴;平成12年7月6日,当院外来にて妊娠を指摘され,以後内科と共に外来管理.平成13年2月22日,妊娠39週0日,計画分娩の方針にて,管理入院.同日血小板10単位輸注した.2月24日より2日間,マイリス,ラミナリアにて頚管熟化を促し2月26日よりPG3000γ点滴にてInduction施行.翌日自然陣発し,分娩は,順調に進行し,子宮口が,全開大になった時点で,血小板10単位輸注後,2820g男児,Apgar9/10にて娩出した.会陰切開縫合部より,出血を認めたが,分娩時,総出血量は1238mlであった.その後,経過順調にて,3月8日産褥9日目に退院となり,現在も臨床的異常を認めていない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 247-247, 2001


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