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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩・産褥(7)
妊娠中に脳内出血を発症し,その後てんかん発作を併発した2症例


永野 玲子, 國重 隆生, 大屋 敦子, 三田 俊二, 横田 明重, 中井 章人, 佐々木 茂, 越野 立夫, 荒木 勤
日本医大産婦人科


 妊娠中に脳内出血を発症し,分娩前に出血巣を焦点とするてんかん発作を起こした2例を経験した.症例1:29歳,0回経産婦.近医にて妊娠管理中,妊娠11週,入浴中に突然発語障害・左半身麻痺が出現し当院に緊急搬送となる.頭部CTにて右頭頂葉から側頭葉にかけて血腫を認め,脳血管造影にて脳動静脈奇形による脳内出血と診断された.妊娠中は抗痙攣剤を投与し,待期的に経過を観察していたが,妊娠21週,全身性けいれん発作が出現し,てんかん発作と診断された.その後は経過良好で,妊娠38週,帝王切開術にて生児を得た.症例2:31歳,1回経産婦.当院にて妊娠管理中,妊娠21週,突然半盲が出現し,直ちに施行した頭部MRIにて後頭葉に血腫を認め脳内出血と診断された.MRAでは血管走行に異常なく,自覚症状も改善し,外来にて待期的に経過を観察していた.妊娠37週,外出先で全身性けいれん発作が出現,他院に搬送され緊急帝王切開にて分娩に至った.その後,当院へ転院し頭部CT・脳血管造影施行したが,新たな出血巣は認めず,てんかん発作と診断された.脳内出血後のてんかん発作の発生率は,その出血部位や大きさにより異なり,必ずしも抗痙攣剤が必要となるわけではない.しかし,妊娠中に発症するてんかん発作は,胎児に強い低酸素負荷を与えるため,わずかでもその可能性があれば,積極的に抗痙攣剤の予防的投与を行うことが望ましいと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 248-248, 2001


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