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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))
【一般演題】
子宮外妊娠(2) 腹腔鏡下で診断,治療しえた卵巣妊娠の一例
阿部 崇, 石原 珠紀, 三浦 敦, 沖野 恵子, 土居 大祐, 米山 剛一, 明楽 重夫, 竹下 俊行, 荒木 勤
日本医科大学産婦人科
卵巣妊娠は全子宮外妊娠の約1.3%に発生するといわれ比較的稀なものである.今回我々は子宮外妊娠が疑われ,腹腔鏡下にて卵巣妊娠と診断され手術を行い,良好な経過をたどった一例を経験したので報告する.症例は31才0回経妊0回経産.平成12年11月6日子宮外妊娠が疑われ前医より紹介となった.初診時著明な下腹部の圧痛が認められ,血中hCG 2060IU/L,経膣超音波にて子宮内にGSは確認できずダグラス窩にエコーフリースペースが認められ,子宮外妊娠が疑われたため全身麻酔のもと腹腔鏡手術を行った.手術所見は約200mlの腹腔内出血が認められ,両側卵管には異常は認められなかったが,右卵巣に直径1cmの血液凝塊が認められこの部分を切除した.摘出物の病理組織検査で卵巣実質内に絨毛膜が確認され卵巣妊娠と診断された.術後の血中hCGも順調に低下し経過は良好であった.今回はさらに当院における過去4年間の子宮外妊娠症例について統計学的考察を加え報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3)
274-274, 2001
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