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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))
【一般演題】
手術・麻酔 当院における過去3年間のLAVHについて
飯田 信, 多和田 哲雄, 的野 博, 太田 剛, 須賀 新
国際親善総合病院産婦人科
(目的)当院では平成10年より本格的にLAVHを試み3年間で約60例のLAVHを経験した.過去3年間の推移と当院でのLAVHの適応についてまとめたので報告する.(方法)平成10年1月より平成12年12月までに子宮筋腫,子宮腺筋症,体癌0期の診断でLAVHを試みた58例を対象とした.比較として同時期に施行したATH146例,VTH163例を対象とした.有意差検定にはWilcoxonの順位和検定を用いた.(成績)(1)子宮筋腫に対する手術の年次推移:平成10年11例(7.9%),平成11年14例(12.6%),平成12年33例(28.4%),(2)子宮全摘手術術式別成績:摘出重量(g)ATH(724)VTH(284)LAVH(396),出血量(ml)ATH(406)VTH(325)LAVH(361),手術時間(分)ATH(96)VTH(83)LAVH(152),(3)LAVHの手術時間,摘出重量出血量の年次推移:手術時間(分)平成10年(162.1),平成11年(159.1),平成12年(150.1),摘出重量(g)平成10年(392.5),平成11年(359.6),平成12年(417.9),出血量(ml)平成10年(451.1),平成11年(381.4),平成12年(302.2),(4)LAVHの適応:未産婦・経膣分娩未経験者3例,開腹手術の既往4例,卵巣腫瘍の合併16例,子宮内膜症8例,両側付属器摘出9例,超手拳大以上22例(結論)(1)当院では平成10年より本格的にLAVHを始め,年々増加している.(2)年を追うごとに手術時間は短くなり,出血量は減少傾向にある.(3)当院でのLAVHの適応について考察すると大きさは原則として小児頭大まで,開腹手術の既往は1回まで,(成績)(4)で示した適応3項目未満,年齢は60歳ぐらいまでが妥当と考える.また適応外項目として臍窩をこえる子宮筋腫,子宮肉腫の疑いのあるものがあげられる.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3)
276-276, 2001
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