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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題】
その他
付属器膿瘍から腸狭窄をきたした放線菌症の1例


石澤 麻以子, 遠藤 誠一, 宮坂 尚幸, 麻生 武志
東京医科歯科大学生殖機能協関学産婦人科


 骨盤内放線菌症は子宮内避妊器具(IUD)の長期装着例に少数ではあるが見られることがある.今回我々は長期IUD留置後S状結腸及び尿管閉塞をきたした骨盤内放線菌症を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は53歳,4経妊2経産.主訴は下腹部痛.30歳時の第2子出産後にIUDを装着したが放置していた.2000年5月より下腹部痛が出現し,長期放置していたIUDが原因と考え除去したが症状軽快せず,消化器症状も認め始めたため,大腸内視鏡およびCTを施行したところS状結腸狭窄と骨盤内腫瘤を指摘された.CEA:2.3ng/ml,CA19−9:0.4U/mlで悪性腫瘍の可能性は低く,保存的治療にて症状は軽快し退院とするも,2001年2月9日再び腹痛増悪し,子宮左側に2cm程度の可動性不良で圧痛のある腫瘤があったために,2月21日開腹術を行った.左付属器部に漿液性嚢胞を伴う腫瘤を認め,S状結腸と強固に癒着,左尿管を巻き込むように腫瘤を形成しており,左水腎を認めた.S状結腸切除,単純子宮全摘,両側付属器摘出,尿管膀胱新吻合を行った.病理診断は骨盤内放線菌症だった.IUDの長期留置による感染症は今回の症例のような結果を招くことがあるため,IUD装用者の定期的な経過観察の重要性が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 279-279, 2001


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