 |
|
  |
|
         
|
<< 学会誌へ戻る Neuroendocrine carcinomaは肺や消化管に発生する事が多く，婦人科臓器に発生することは極めて稀であり子宮頸部発生例がわずかに報告されているにすぎない．今回我々は子宮内膜に発生したNeuroendocrine carcinomaの一症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する．症例は60歳の1経産婦．不正性器出血を主訴に来院．子宮内膜細胞診にてclassVを認めたため，内膜組織診施行したところsmall cell carcinomaと診断された．このため子宮体癌Ibの診断でTAH＋BSO＋PLA＋PALAを施行した．摘出臓器病理所見では，子宮底部の粘膜下筋腫の表層を浮腫状の内膜が覆いその頂部の約20×30mmの範囲に異型細胞の増殖を認めた．組織像はsarcomatoid lesion，腺管様構造，索状充実性構造等が混在する多彩な像を呈した．特殊染色の結果synaptophysin染色，NSE染色等が陽性であり最終的にNeuroendocrine carcinomaと診断された．子宮内膜に発生するNeuroendocrine carcinomaは極めて稀であり，症例もほとんどないため現在まで確立された治療方針は無い．しかし，子宮頸部や他の部位に発生したNeuroendocrine carcinomaの予後は非常に悪く早期から血行性転移を認めることから本症例に関しても病巣は小さいものの追加治療が必要と判断し，術後CAP3クールを施行し退院となった．現在治療開始後半年が経過しているが，再発は見られていない．本症例の経過に加え病理所見を中心に報告する． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 284-284, 2001 |
||
|
一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内 TEL：03-3288-0993 FAX：03-5275-1192 E-mail：kantorengo@jsog-k.jp Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会 |