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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題】
子宮体部腫瘍(3)
進行子宮体癌に対するネオアジュバント化学療法


長田 久美, 野池 雅実, 伊東 和子, 塩原 茂樹, 塩沢 丹里, 土岐 利彦, 小西 郁生
信州大学産婦人科


 初診時より遠隔転移を有する子宮体癌は治療困難なことも多い.今回我々は,ネオアジュバント化学療法が有効であった2例を経験したので報告する.症例1は66歳(G4P2)で,1999年11月より不正性器出血および咳が出現し,前医にて腟細胞診class V,胸部X線にて数個の腫瘤陰影が認められ紹介となった.内膜組織診にて類内膜癌G3と判明し,MRI画像で漿膜直下までの筋層浸潤が認められ,腟転移,肺転移も認められた.まず,cisplatin,doxorubicin,cyclophosphamideを用いたCAP療法を6コース施行後,腟病変の消失,原発巣と肺病変の著明な縮小を認めた.腹式単純子宮全摘術,両側付属器摘出術,骨盤内および傍大動脈リンパ節郭清を行った.その後,肺病変の再増大を認め,胸腔鏡下に両側下肺の部分摘出術を行った後,paclitaxel,carboplatinによるTJ療法を6コース施行し,治療後3ヶ月経過するも再発徴候を認めていない.症例2は65歳(G2P1),2000年12月より不正性器出血が出現し,前医にて子宮体癌と診断され,当科へ紹介された.MRI画像で子宮筋層のほとんどが腫瘤に置換され,外尿道口近くに腟転移があり,腹部CTにて傍大動脈リンパ節腫大も認められた.また,胸部CTにて径6mmの肺転移病変が認められた.CAP療法を3コース施行し,腟および肺病変は消失,原発巣およびリンパ節転移は著明に縮小したため手術を予定している.子宮体癌で腟転移および肺転移症例にはネオアジュバント化学療法とその後の集学的治療が有用と思われる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 286-286, 2001


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