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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
周産期
帝切時における下大静脈内一時的フィルター留置術


飯田 哲士, 安井 功, 貴家 剛, 杉 俊隆, 森 晃, 岩崎 克彦, 牧野 恒久
東海大学医学部母子生育学系産婦人科


 分娩後の肺塞栓症による母体死亡は,近年増加傾向にあると言われている.その要因は種々存在するが,その危険因子を分析し,対象症例に対しては発症を未然に防止すべき処置が必要となる.今回我々は,そうした症例に対し,下大静脈内一時的フィルター留置術を施行した2症例を経験したので,それを報告するとともに,その適応,管理等について検討した.症例は2例とも子宮頚部巨大筋腫合併妊娠で,後壁,ダグラス窩に固定し,下半身の静脈系を圧迫していることが容易に推測された.2例とも血栓性静脈炎の症状は存在しておらず,画像診断上でも下肢の血栓は証明されなかったが,骨盤内の静脈,特に内腸骨静脈の所見はとらえ難く,帝王切開施行直後に,留置を施行した.一例は,左鎖骨下静脈より,一例は,左正中静脈よりアプローチし,腎静脈起始部付近に,一時的フィルターを留置した.肺塞栓(血栓)は,ほどんどが術後の歩行開始後に発症し,数日間その症状が出現しなければ問題ないとされている.我々の経験した2症例は,経過は順調であり,術後4日目にフィルターを除去したが,こうした管理は,決して医療過誤ではなく,十分なインフォームドコンセントのもとに予防的処置が必要であると考えている.今回は,その適応,具体的な手技について報告したい.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 308-308, 2001


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