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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
周産期
破水を伴わない羊水過少例の検討


瀬戸山 琢也, 青木 茂, 橋本 栄, 浅見 政俊, 平吹 知雄, 山中 美智子
神奈川県立こども医療センター産科


[目的]前期破水がなく羊水過少と診断された症例には高率に胎児の腎臓の奇形が認められる.今回我々は破水以外で羊水過少と診断した症例についてその予後を解析した.[方法]開設以来当院で経験した破水以外で羊水過少と診断した18症例を対象として後方視的に検討を加えた.[成績]羊水過少の発見週数は15週から35週の間で平均26週であった.入院時の羊水量は12例では測定不能であった.児の転帰は19例中2例では流産,6例は子宮内胎児死亡,10例は出生後数時間で死亡した.出生後数時間で死亡した10例の死因は高度呼吸障害であった.流産の2例は,一例は15週で伏在眼症侯群を確定診断できた症例,一例は21週で診断した腎無形成で共に人工流産であった.子宮内胎児死亡の6例は伏在眼症侯群1例,人魚体シークエンス1例,VARTER association1例,その他の多発奇形1例,ACE阻害薬使用症例1例,胎児水腫1例であった.分娩様式は帝王切開は3例で1例は前置胎盤,1例は双胎で正常他児の胎児適応,1例は搬送直後の臍脱による急速墜娩であった.剖検を施行した14例中,伏在眼症侯群の2例以外はすべて肺の低形成をともなっていた(肺/体重比は0.0077〜0.0115,平均0.00936).全18例中病理学的,超音波診断学的に腎無形成,腎異形成と診断し得た症例は16例であった.[まとめ]破水以外の羊水過少例では形態的に腎無形成,腎異形成が高率に認められた.腎の形成不全は肺低形成を伴うlethalな疾患であり,適切な対応が重要と考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 312-312, 2001


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