関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
周産期
胎児MRIにおける脳奇形の診断能の検討


阿部 誠司, 高木 健次郎, 山本 樹生
日本大学医学部産婦人科


【目的】MRI撮像法の進歩により胎児MRIによる出生前診断の有用性が報告されている.胎児中枢神経系の出生前診断は,従来,超音波断層法(US)により行われてきたが,胎児MRIを撮影する事で,より詳細な出生前診断が可能となった.本研究では,脳奇形においてはUSよりも胎児MRIによる診断能が優れている事を報告する.【方法】1996年8月から2000年6月までにinformed consentを得て撮影された妊娠18週以降のMRI画像165例のうち,脳奇形を呈した11例について,出生前に施行されたUSによる診断と胎児MRI像による診断および出生後に得られた確定診断とを検討した.11症例の異常所見の内訳は,全前脳包症5件,孔脳症1件,Dandy Walker syndrome1件,脳梁欠損症(完全脳梁欠損症1件,部分脳梁欠損症3件),二分脊椎2件,厚脳回症2件であった.【成績】全前脳包症(5件)では,USで診断可能であったものが3件であるのに対し,胎児MRIでは全例出生前診断が可能であった.また,脳梁欠損症(4件)はUSでは全例脳室拡大は指摘しえたが,2件は診断されなかった.一方,胎児MRIでは全例出生前診断は可能であった.厚脳回症はUSでは指摘しえなかったが,胎児MRIでは診断可能であった.二分脊椎のうち1件はUSで指摘されたが,胎児MRIでは2例共診断された.【結論】脳奇形においては,胎児MRIによる診断精度はUSに比べて高く,胎児MRIによる出生前診断が重要となると考えられた.特に,複合した中枢神経系の胎内診断には有用であり,更に大脳形成異常に関しても評価は可能である事から児の予後判定の観点からも今後期待がもたれる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 313-313, 2001


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会