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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
リプロ
子宮内膜症における細胞性免疫―T細胞分画に関する検討―


村上 充剛, 古谷 健一, 牧村 紀子, 菊池 義公
防衛医科大学校産婦人科


【目的】helper T細胞1型(Th1),2型(Th2)およびcytotoxic T細胞1型(Tc1),2型(Tc2)の各分画比率の解析を中心に,子宮内膜症における細胞性免疫の変化を明らかにすることを目的とした.【方法】事前に同意の得られた子宮内膜症8例および良性婦人科腫瘍8例を対象に,術中に腹水,術前および術後1ヶ月に末梢血を採取し,interferon-γ,interleukin(IL)-4,IL-6,IL-10,IL-12値をELISAにて測定し,Th1,Th2およびTc1,Tc2の各T細胞分画をflowcytometryにて解析した.また,IVF-ETを予定し,事前に同意の得られた不妊症患者33例を対象とし,卵巣刺激前に末梢血を採取して同様に検討した.【成績】子宮内膜症患者では非内膜症患者より腹水中のIl-6値が有意に高く(164.2±100.0pg/mlvs71.3±47.4pg/ml,p<0.05),また,CD8陽性T細胞に対するTc1比率が有意に高かった(81.8±11.1%vs55.9±4.7%,p<0.05).術前後の末梢血の検討ではサイトカインやT細胞分画に大きな変化はなかった.不妊症患者の検討では,子宮内膜症性不妊患者(n=13)の末梢血中のTc1比率は58.2±12.2%で,内膜症以外の不妊原因患者(n=20)の47.3±13.9%より有意に(p<0.05)高かった.また,子宮内膜症患者でもIVF-ETにて妊娠が得られた患者では,妊娠しなかった患者より末梢血中Tc1比率は有意に低かった(44.5±11.5%vs61.8±9.9%,p<0.05).【結論】子宮内膜症では腹水中のcytotoxic T細胞はTc1分画がより優位である.また,子宮内膜症性不妊では末梢血でもTc1分画優位であり,その比率が妊孕性と関連する可能性が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 316-316, 2001


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