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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
腫瘍
当院における若年性体癌83例の臨床病理学的検討


山上 亘, 進 伸幸, 青木 大輔, 阪埜 浩二, 金杉 優, 平沢 晃, 瀬藤 江里, 片岡 史夫, 鈴木 直, 吉村 泰典, 野澤 志朗
慶應義塾大学医学部産婦人科


【目的】近年子宮体癌の罹患数,また40才未満の若年体癌例も増加している.妊孕性温存希望のためホルモン療法が選択される機会も増えており,今回は若年性体癌を臨床病理学的に検討することを目的とする.【対象】1975年1月から2001年6月までに当院にて治療を行った体癌788例(異型内膜増殖症を含む)のうち,40才未満で発症した若年体癌83例を対象とした.【成績】若年体癌のうち大部分(82%)は30才代であるが,20代後半も13例で16%を占めた.65例(78%)に対して手術が行われ,手術進行期は,0期2例,I期44例,II期6例,III期5例,IV期3例で,病理組織型は異型内膜増殖症2例,類内膜癌59例,非上皮性腫瘍4例であった.類内膜癌のうち類内膜腺癌は50例,腺棘細胞癌は9例で,G1:39例(66%),G2:18例(31%),G3:2例(3%)とG1症例の占める割合が全体癌症例%以上高値34%,悪性腫瘍家族歴29%などが認められた.十分な説明と同意の上ホルモン療法による保存的治療のみで子宮全摘術を回避し得た症例は17例(20%)である.なお初回治療としてホルモン療法を行い病変が消失せず,または一旦消失後再発して子宮全摘を行ったのは3症例で,いずれも手術摘出標本にて筋層浸潤が認められた.83例の全若年体癌症例の5生率は97.3%で,40才以上の体癌症例705例の88.7%より高値であったが,有意ではなかった.また有意でないものの,Ic期以上の症例では悪性腫瘍の家族歴を有する症例の方が5生率が低い傾向がうかがえた.【結論】若年体癌症例は排卵機能障害,肥満等を背景として,また家族性腫瘍の一端として発症する場合が多く,妊孕性温存のためには不正出血,卵巣機能障害,家族歴などに注意しつつ早期発見に努めることが重要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 318-318, 2001


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