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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))
【一般演題(奨励賞候補演題)】
腫瘍 晩期再発をきたした悪性卵巣腫瘍の検討
山崎 龍王, 宇津木 久仁子, 梅沢 聡, 楯 真一, 平井 康夫, 荷見 勝彦
癌研究会附属病院婦人科
晩期再発をきたす悪性卵巣腫瘍の臨床的特徴を明らかにし,診断および治療法を検討した.(対象と方法)1970〜1996年の間に当院にて初回治療がおこなわれた卵巣癌661例のうち,5年以上の無病生存期間の後に再発した7例を対象とし,臨床病期,組織型,組織分化度,治療法,再発形態,再発診断時の腫瘍マーカー,画像診断,転帰について調査した.(結果)無病期間は中央値72.3カ月(61.3〜141.3).組織型,漿液性腺癌5例 類内膜腺癌1例 未熟奇形腫1例であった.FIGO分類;1a 3,1c 2,2c 1,分類不能1例であった.(再発のきっかけ);腫瘍マーカーの上昇5例,内診2例,画像診断3例,自覚症状2例であった.(重複あり)(再発部位)孤立性病変4例(脾臓2例,肝臓+腹壁1例,胸壁1例)腹腔内播種性病変3例であった.(再発時治療)播種性病編3例には化学療法+手術療法,孤立性病変4例には手術療法(脾臓摘出術2例,肝臓切除術1例,胸膜切除術1例,)を施行した.(転帰)腹膜播種3例は全例癌死,孤立性病変4例は無病生存2例,有病生存2例であった.(結語)再発診断は腫瘍マーカーの観察が有効であった.孤立性病変に対しては手術療法が有効であり,長期生存も可能であることが示唆された.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3)
320-320, 2001
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