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第102回学術集会(平成13年10月21日(日))

【一般演題(奨励賞候補演題)】
腫瘍
当科における終末期医療の現状


和地 祐一, 近藤 憲一, 葉梨 秀樹, 安藤 索, 武者 晃永, 高橋 康一, 岩下 光利, 中村 幸雄
杏林大学医学部産婦人科


(目的)癌患者の終末期医療のあり方を検討すべく現状の把握及び問題点を考察した.(対象および方法)平成12年1月から平成13年3月までの間,当院婦人科で死亡した26例についての死亡前医療内容を調べた.症例は26例,年齢41−94例,原疾患は子宮頚癌5例,子宮頚部悪性リンパ腫1例,卵巣癌15例,子宮体癌4例,子宮肉腫1例であった.治療内容は手術のみ2例,手術+放射線2例,手術+放射線+化学療法4例,手術+化学療法14例,放射線のみ1例,化学療法のみ0例,放射線+化学療法3例.再発までの期間1ヶ月から9年,うち1年未満10例,1年から5年未満10例,5年以上1例,剖検は1例であった.(結果)癌告知は全例に行った.癌性疼痛:高度の訴え13例,中等度4例,軽度からほとんど無かったもの9例であった.鎮痛剤の使用:NSAIDのみ5例,NSAID+弱オピオイド2例,モルヒネは17例に使用された.モルヒネ使用期間:1ヶ月以上4例,1週間から1ヶ月7例,1週間以内6例.輸液:死亡時に使用していたもの23例,死亡1週間以内に高カロリー輸液していたもの6例.昇圧剤:死亡前一定期間使用0例,一時的に使用2例.心マッサージ施行13例.呼吸:酸素吸入23例,気管内挿管0例.入院期間1ヶ月から8ヶ月.ホスピスなど他院紹介は3例であった.(考察)患者に病名告知および再発告知を行い,患者が満足する終末期医療を考えることが必要である.ホスピスケースと判断した時は,その段階でホスピス医を紹介し,早めの受診を勧めることも重要であるが受け入れ先の絶対数不足が現状である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 38(3) 325-325, 2001


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