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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍(3)
TJ療法が奏効した子宮体癌IV期の一例


森川 香子1), 佐藤 聡二郎1), 小林 陽一1), 大熊 克彰1), 近藤 春裕1), 木口 一成1), 斎藤 馨1), 石塚 文平1), 田所 衛2)
聖マリアンナ医科大学産婦人科1), 同病理2)


 近年,日本においても子宮体癌は増加の傾向にあり,子宮癌の20から30%をしめる.I期II期の子宮体癌では手術療法によって比較的予後は良好である.しかし,III期IV期の進行子宮体癌では治療成績は良好とは言い難く,有効な化学療法の確立が望まれる.今回我々はパクリタキセル・カルボプラチン(以下TJ)療法が奏効した子宮体癌IV期の症例を経験したので報告する.【症例】62歳,2経妊2経産.平成13年10月陰部腫瘤感にて近医受診,子宮原発悪性腫瘍を疑われ,11月14日当院初診となる.内診上では子宮体部新生児頭大,可動性良好.外陰部腫瘤は示指頭大であった.子宮膣部,子宮内膜および外陰部細胞診クラスV.子宮内膜,外陰部組織診にて腺癌を認めた.胸部単純X線写真では両側肺野に多発性の転移巣を認めた.腫瘍マーカーはCA125;444U/ml,CA19-9;601U/ml,CEA;5.5ng/mlと上昇していた.以上より子宮体癌IV期と診断した.TJ療法を開始したところ,1コース後より胸部および外陰部転移巣は著明に縮小し,腫瘍マーカーも低下した.今後数回TJ療法を追加した後,根治手術を施行予定である.【考察】進行子宮体癌に対し,欧米ではパクリタキセルを用いた多剤併用療法により明らかな奏効率の改善が認められており,我が国でも進行子宮体癌に対しての第一選択となることが期待される.今後は奏効率の改善のみでなく,5年生存率の改善も課題となると思われ,多数症例による検討が望まれる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 109-109, 2002


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