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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))
【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍(7) Endometrial intraepithelial carcinomaが疑われた子宮体癌症例の臨床病理学検討
浜村 幸恵, 米山 剛一, 山田 隆, 三浦 敦, 沖野 恵子, 稲川 智子, 平泉 良枝, 土居 大祐, 荒木 勤
日本医科大学産婦人科
Endometrial intraepithelial carcinoma(EIC)は子宮体部漿液性腺癌の初期病変と考えられている.これらの細胞は免疫組織化学にてp53蛋白が強陽性を示すことが知られている.今回,EICが疑われた子宮体癌症例を経験したので報告する.症例は68歳,3回経妊3回経産婦.平成11年7月,不正性器出血を主訴に近医を受診した.近医にて子宮体癌の診断にて平成11年8月に準広汎子宮全摘術,両側付属器切除術,骨盤リンパ節郭清術が施行された.肉眼的には子宮内腔は萎縮様で平滑,隆起性病変を示す部位は認められなかった.術中腹水細胞診は陽性であった.病理組織学診断はadenocarcinoma in situ(pT3aN0MX)であった.術後,平成11年9月,11月,平成12年1月に,CAP療法を3クール施行した.その後外来にて経過観察となった.平成13年9月,腫瘍マーカーが上昇,再発が疑われ,当院へ紹介受診となった.入院後,TXL,CBDCA療法を施行中であり,腫瘍マーカーの下降が認められた.稀なEndometrial intraepithelial carcinomaが疑われた子宮体癌症例を経験したので臨床病理学的検討を含め報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2)
116-116, 2002
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