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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
卵巣悪性腫瘍(6)
10年を越える無病生存期間の後再発を来した卵巣癌晩期再発の2例


堀江 弘二, 安 貴子, 福山 千代子, 川名 敬, 中川 俊介, 八杉 利治, 久具 宏司, 堤 治, 武谷 雄二
東京大学産婦人科


 卵巣癌は初回治療後臨床的寛解に入っても高率に再発を来しうるが,無病生存期間(DFS)5年以上後の再発は稀である.今回我々は10年を越えるDFSの後再発を認めた卵巣癌の2症例を経験したので報告する.症例1は現在65歳,’88年4月,他院にて両側卵巣腫大に対して単純子宮全摘(TAH)及び両側付属器切除(BSO)施行.広汎な腹腔内播種病変を認め,術後診断は卵巣漿液性腺癌3期(pT3xNxM0)であった.術後CDDPの腹腔内投与を3コース施行後当院に転院し,’88年7月に骨盤リンパ節郭清(PLA)・傍大動脈リンパ節郭清(PALA)・部分大網切除(pOM)及び骨盤腹膜生検施行するも摘出物に悪性所見を認めず,術後CAP療法を6回施行後退院,外来にて経過観察となっていた.’00年(初回治療より約12年),腫瘍マーカーの高値と腹腔内多発性病変を認め手術施行するも切除し得ず.以後周期的化学療法を施行し,’02年2月現在(再発後1年4カ月)担癌生存中である.症例2は現在69歳,左卵巣腫瘍に対し’86年2月にBSO+PLA+pOM施行,卵巣明細胞腺癌1a期(pT1aN0M0)と診断,後治療は行わず外来followとなっていた.’00年10月(初回治療より約13年8カ月),膣断端近傍に6cm大の腫瘍を認め,’00年12月腫瘍部分切除術施行.直腸表面の残存に対してTJ療法4回行うも,’01年3月再び同部位に径1cmの腫瘍を認めたため,小骨盤腔に50Gyの放射線治療を行い臨床的寛解を得た.’02年2月現在無病生存中である.両症例とも病理学的検討により卵巣癌再発と考えられ,完全切除・5年以上の無病生存後も長期のfollow upが必要であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 133-133, 2002


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