 |
|
  |
|
         
|
<< 学会誌へ戻る （目的）適切なステージングが行われたI期卵巣癌は比較的予後が良いとはいえ，Ic期の卵巣癌は5年生存率が約70％であり，1/3が再発すると報告されている．今回，当教室で初回治療が行われたI期卵巣癌の再発に関して臨床的検討を行った．（対象と方法）平成2年1月〜平成10年12月までに治療した上皮性卵巣癌I期症例91例（Ia23 Ib2 Ic66）を対象とした．組織型は漿液性腺癌35例，粘液性腺癌22例，類内膜腺癌14例，明細胞腺癌19例，未分化癌1例であった．基本術式は子宮摘出＋両側付属器切除＋大網切除＋骨盤内および傍大動脈リンパ節廓清である．原則として術後Ia，Ib期はCP療法3コース，Ic期はCAP療法を5コース施行した．（結果）1．5年生存率はIa期87.0%，Ib期100%，Ic期84.4％であった．3．Ia23例中3例（13.0％）が再発し，全例死亡した．2例が粘液性腺癌，1例が明細胞性腺癌で平均再発期間は11.6カ月であった．Ib期に再発はなく，Ic期66例中18例（27.2％）に再発を認めた．再発までの期間は平均35.1カ月で，9例（50.0％）が術後2年以上たってからの再発であった2．組織型と再発率をみると明細胞腺癌が36.8％と最も高かった．3．Ic期において術中被膜破綻例とその他の例では生存率に差は認めなかった．4．再発例では化学療法の奏功率は30.0％と低値であった．（結論）I期卵巣癌でも術後2年以上を過ぎて再発の可能性があり，特に明細胞腺癌では再発率が高かった．また，再発すると化学療法の効果は満足すべきものではなかった． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 133-133, 2002 |
||
|
一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内 TEL：03-3288-0993 FAX：03-5275-1192 E-mail：kantorengo@jsog-k.jp Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会 |