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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
良性腫瘍(1)
子宮筋腫の茎捻転による急性腹症を腹腔鏡下手術で治療し得た1例


佐野 葉子, 会田 拓也, 島貫 洋人, 菊地 盤, 中野 義宏, 北出 真理, 武内 裕之, 木下 勝之
順天堂大学産婦人科


 急性腹症には腫瘍に関連した病変が原因であることがある.今回我々は有茎性漿膜下筋腫が茎捻転を起こし,急性腹症を呈したため腹腔鏡下緊急手術を行った症例を経験したので報告する.症例は35歳,女性,未経妊.平成12年10月頃より下腹部痛,便秘を訴え近医受診,子宮筋腫と診断されていた.平成13年9月1日当科初診,経腟超音波断層検査上,ダグラス窩に83mm大の漿膜下筋腫を認めた.両側卵巣は正常大であった.GnRHアゴニスト治療後,腹腔鏡下に筋腫核出術を行う予定とし,10月6日より酢酸リュープロレインを計3回投与した.12月24日,突然の下腹部痛が出現し,改善しないため12月26日,当科受診した.下腹部全体に圧痛および反跳痛を認めた.経腟超音波断層検査でダグラス窩に93×61mm大の子宮筋腫,両側卵巣は正常であった.また血液検査上,白血球12500,CRP10.8であった.以上の経過より,漿膜下筋腫の茎捻転による急性腹症を強く疑い緊急腹腔鏡下手術を行った.手術所見は子宮右前壁に9cm大の有茎性漿膜下筋腫があり,その茎部で360度捻転していた.筋腫は変性し一部壊死を起していた.腹腔内に癒着,出血はなく両側付属器は正常大であったため,腹腔鏡下筋腫核出術のみを施行した.術後経過は良好で,術後2日目に退院となった.急性腹症には腫瘍の茎捻転,腫瘍の出血などを関連することが多いが,今回有茎性漿膜下筋腫の茎捻転が原因であった症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 134-134, 2002


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