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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
不妊・内分泌(1)
HSGはどこまで腹腔内所見を反映するか?―腹腔鏡所見との比較―


中澤 学, 神津 円, 金井 孝夫, 廣井 久彦, 大須賀 穣, 藤原 敏博, 百枝 幹雄, 竹内 亨, 久具 宏司, 西井 修, 堤 治, 武谷 雄二
東京大学産婦人科


 不妊症には様々な原因があるが,卵管機能障害は不妊症患者の30〜40%に認められ,不妊の大きな要因のひとつと考えられている.子宮卵管造影法(HSG)は子宮内腔の所見や卵管通過性を知る有用な方法である.一方,卵管性不妊の確定診断,治療の標準術式として腹腔鏡が普及しつつある.こうした中でHSGの意義,役割が再検討されている.当科では1998年3月以前は,HSGで両側に異常を認めなければ健常側の卵管機能を期待し,腹腔鏡以外の治療を先行させていた.1998年4月以降は,片側に所見を認めた場合に早期に腹腔鏡を行うように腹腔鏡の適応範囲を拡大している.当科にて1996年から2001年に以下の点について病歴から後方視的に検討した.1,腹腔鏡を施行した不妊症患者の初診から妊娠までの期間.2,HSGを施行した患者のHSGの所見と背景因子(クラミジア抗体,手術既往,子宮内膜症)の有無との関連.3,腹腔鏡に先行して行ったHSG所見と腹腔鏡所見の比較.結果としては,HSGにおいて所見があるものに対する正診率はadhesion,occlusionともに背景因子があるもののほうが高かった.HSGにおいて所見がないものに対する正診率はadhesion,occlusionともに背景因子があるもののほうが低かった.これらのことから,背景因子のある症例に関しては早期に腹腔鏡を行うことが有効と推察された.初診から妊娠までの期間は34歳以下では,1998年3月以前に比べて1998年4月以降のほうが有意に短かった.腹腔鏡の適応を拡大したことが,この期間を短縮できた理由の一つと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 144-144, 2002


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