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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))
【一般演題】
不妊・内分泌(2) ARTにおける妊娠初期hCG値と妊娠経過の予測
今井 文晴, 菊池 信正, 井上 京子, 土屋 恵, 上条 隆典, 伊藤 理広, 峯岸 敬
群馬大学産婦人科
「目的」体外受精胚移植,凍結解凍胚移植を施行し,胚移植後14日目の血中hCG値と妊娠の予後との関係を検討し,予後の推定が可能かどうかを検討した.「方法」1999年4月から2001年12月までの期間にIVF-ET及び解凍ETを施行し,妊娠判定にて陽性反応を示した199症例を対象とした.IVF-ET及び解凍ETともにET後は,黄体補充としてProgesterone製剤を25mg-50mgの範囲で投与した.なお妊娠判定は,ET後14日目に実施し,尿中hCG25mIU/ml以上で陽性と判断し,血中hCGを測定した.臨床的妊娠継続例は,胎児心拍(FHB)を確認したもののみとし,Chemical Pregnancy及びGS(+)でもFHB(−)は,流産症例として検討した.「結果」血中hCGは,妊娠継続症例で流産症例よりも高値を示し,双胎症例で単胎症例よりも高い値を示した.妊娠継続症例および流産症例で,ET後14日目の血中hCG160mIU/mlでカットオフとするとsensitivityは83.5%で,specificityは85.0%であった.双胎症例および単胎症例で,ET後14日目の血中hCGを450mIU/mlでカットオフとするとsensitivityは83.5%で,specificityは86.0%であった.「結論」妊娠予後の指標としてET後14日目の血中hCG値の測定は,単胎か双胎かの鑑別(内外同時妊娠等を含め),または妊娠後の妊娠継続が可能か否かを予測するうえで有用であり外来診療上有益である事が示唆された
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2)
145-145, 2002
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