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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
合併症妊娠(5)
陳旧性心筋梗塞合併妊娠の一例


長井 智則1), 石澤 宗純4), 斎藤 麻紀1), 斉藤 正博1), 林 直樹1), 馬場 一憲2), 竹田 省1), 河村 智永子3), 横田 和美3), 半田 冨美3), 照井 克生4)
埼玉医科大学総合医療センター産婦人科1), 埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター 母体部門2), 埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター 麻酔部門3), 埼玉医科大学総合医療センター第3内科4)


 出産年齢の女性における虚血性心疾患の発症はまれであり,欧米では心筋梗塞合併妊娠の頻度は1万人あたり1例と報告されている.今回,我々は22歳発症の急性心筋梗塞後,フォローアップされぬまま妊娠し,妊娠35週2日,妊娠分娩管理目的にて当院紹介,帝王切開となった一症例を経験したので報告する.
 【症例】28歳,0G0P.【現病歴】平成7年7月18日急性心筋梗塞発症,近医入院.冠動脈造影では,右冠動脈完全閉塞,左前下行枝50%狭窄の2枝病変と診断.急性期合併症なく経過し,症状軽快し退院.その後,同院外来フォローアップされるが,平成11年より通院,内服を自己中止していた.最終月経平成13年3月8日をもって自然妊娠.妊娠14週より前医にて妊婦健診.妊娠経過中,特に異常を認めず.平成13年11月10日(妊娠35週2日),陳旧性心筋梗塞合併のため妊娠分娩管理目的にて当院紹介,同日入院となる.【家族歴・既往歴】特記すべき事なし.【入院後経過】入院後,心エコーにてEF:40〜49%,ジピリダモール負荷心筋シンチにて前壁,後下壁の虚血心筋を認めた.Swan-Ganzカテーテル等による心機能モニタリングを行いつつ硬膜外麻酔,オキシトシンによる分娩誘発を施行.有効陣痛が得られなかったため,同日帝王切開術を施行し2,932gの女児を娩出した.この間の母体心機能と陣痛との関係,娩出時の心機能変化など興味のある知見が得られた.陳旧性心筋梗塞合併妊娠では,麻酔科,循環器内科との連携のもとに心機能連続モニタリングなど十分な管理下に分娩に望む必要がある.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 168-168, 2002


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