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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))
【一般演題】
胎児・新生児(4) 出生前に致死性の四肢短縮症を疑ったspondyloepiphyseal dysplasia congenital(SEDC)の一例
飯塚 美徳1), 増田 健太郎1), 坂本 理恵1), 加来 建志1), 長田 久夫1), 関谷 宗英2)
千葉大学産婦人科1), 千葉大学医学研究院生殖機能病態学2)
spondyloepiphyseal dysplasia congenital(SEDC)は出生10万に1人の頻度で発生する予後良好の四肢短縮症である.今回,我々は出生前の超音波検査にて致死性の四肢短縮症を疑うも,出生後SEDCと診断された症例を経験したので報告する.症例は40歳の1経産婦.妊娠31週時,胎児四肢短縮症の疑いにて紹介受診となる.頭蓋はクローバー状で大横径83mm(32週相当)であった.四肢骨は大腿骨長39mm(22週相当),脛骨長35mm(22週相当),腓骨長33mm(22週相当),上腕骨長35mm(24週相当),尺骨長37mm(24週相当),橈骨長31mm(23週相当)と近位骨,遠位骨ともに短縮を認めた.大腿骨長/腹囲は0.138であった.また胸郭は漏斗状であった.羊水インデックスは22と羊水過多を認めた.大腿骨長/腹囲が0.16より小さく,クローバー状頭蓋を認めたためthanatophoricdyplasiaを疑った.妊娠39週3日,陣痛発来し2,734gの男児を経膣分娩にて娩出する(Apgar score 6/8).口蓋裂あり.レントゲン写真にて長管骨短縮,恥骨・大腿骨遠位骨端核の骨化遅延,軽度扁平椎,上腕骨骨幹端膨大を認め,SEDCと診断となる.文献的考察を加え報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2)
185-185, 2002
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