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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
胎児・新生児(6)
当院における過去15年間の双胎妊娠についての検討


榊原 嘉彦, 酒見 智子, 真島 洋子, 依光 正枝, 渡辺 浩二, 奥田 順子, 尾松 公平, 池田 真理子, 塩田 恭子, 板坂 俊典, 栗下 昌弘, 佐藤 孝道
聖路加国際病院産婦人科


【目的】双胎妊娠における膜性と児の予後の関係を明らかにすること.【方法】1987年から2001年までの間に当院で分娩した双胎142例を対象に,膜性,分娩週数,出生体重,妊娠方法,discordancy,推定体重と出生体重の差の関係について検討した.【結果】対象142例中,一絨毛膜二羊膜性(MD)は55例,二絨毛膜二羊膜性(DD)は80例,膜性不明は7例であった.分娩週数はMD35.5週(SD=3.15),DD37.0週(SD=2.35)とDDの方が有意に遅かった(U=829.5,P=0.043).児の体重はMD2,060g,DD2,387gとDDの方が分娩週数の違いを補正しても有意に重かった(U=804.5,P=0.027).MDの方が羊水過多が多かった(Fischer; P=0.039).対象の内,自然妊娠は111例,不妊治療による妊娠は31例であった.不妊治療の有無と膜性はχ2検定では関連はなかった(χ2=0.98,P=0.409)が,不妊症治療例ではDDの方が多い傾向が見られた.膜性とdiscordant twinの関係を調べるために,単変量のロジスティック回帰分析を行なったが,膜性は有意な因子ではなかった.また,推定体重と出生体重の差について検定したが,膜性,胎位とは関連は認められなかった.【結論】双胎妊娠における膜性といくつかの因子の関連が明らかになった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 188-188, 2002


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