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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
妊娠合併症(婦人科疾患)
妊娠中に子宮筋腫核出術を施行した3症例の検討


今井 公俊, 姜 賢淑, 依藤 弘志, 甲田 平吾
静岡市立静岡病院産婦人科


 妊娠中の子宮筋腫核出術は流産・早産や大量出血などの危険が伴う為,原則として施行しない事とされている.今回我々は妊娠中に子宮筋腫核出術を施行した3症例を経験したので報告する.症例1:31歳,初産,子宮左方に過成人手拳大の充実性腫瘍を初診時(妊娠6週)に認めた.徐々に増大する事,悪性卵巣腫瘍の可能性も考えられた為,妊娠13週に開腹した所,有茎性漿膜下筋腫と判明,核出した.手術時間30分,出血量30g,摘出標本重量975gであった.症例2:38歳,高年初産,転居の為妊娠17週に当科を紹介受診した際,ダグラス窩に新生児頭大の筋腫を認めた.下腹部痛を訴えるようになり,CRP 7.04mg/dlと上昇した為,妊娠23週で開腹し,有茎性漿膜下筋腫を摘出した.手術時間36分,出血量36g,摘出標本重量1081gであった.症例3:27歳,初産,妊娠初期に6cm大の子宮筋腫を他院にて指摘されていた.筋腫が増大する事と疼痛がある為,妊娠18週に当科を紹介受診した.抗生剤・消炎剤を投与しても疼痛が軽快しない為,妊娠27週で開腹した所,左広間膜内に発育した筋腫と判明,摘出した.手術時間1時間2分,出血量410g,摘出標本重量405gであった.3症例とも術後経過は良好であり,症例2,3では症状が消失した.全例正期産で経膣分娩となった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 243-243, 2002


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