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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
妊娠合併症(血液疾患)
妊娠中に低形成発作をおこした遺伝性球状赤血球症合併妊娠の一例


庄田 亜紀子1), 吉仲 昭1), 宮脇 修一2), 稲葉 憲之3)
済生会前橋病院産婦人科1), 同血液内科2), 独協医科大学産科婦人科3)


 本邦における遺伝性球状赤血球症の罹患率は1/200000〜1/50000であるが,治療としての摘脾がほぼ全例で著効するため合併妊娠の報告例は少ない.今回 我々は球状赤血球症合併妊娠で妊娠初期にパルボウイルスB19に感染し低形成発作発症後,妊娠中期に摘脾を施行し,正期産にて分娩となった症例を経験したので報告する.症例:33歳,1経妊1経産.既往歴:18歳時,球状赤血球症で溶血性貧血.家族歴:父が球状赤血球症.現病歴:H13.6. 1.妊娠8週6日で受診.その後妊婦健診フォローとなる.妊娠11週0日,気分不快,発熱で受診.受診時Hb 2.8,T. Bil 2.1であったため当院血内受診,遺伝性球状赤血球症の低形成発作,パルボウイルスB19感染と診断され,輸血,抗生剤点滴を施行した.妊娠12週2日にて,Hb6.8,症状軽快したため退院,以後妊婦健診フォローとなる.妊娠20週4日にて用手補助下腹腔鏡下脾摘・胆摘術を施行した.術後経過は良好であった.前回帝切の為 妊娠37週4日 腹式帝王切開術で,男児.2174g,Ap. 9を出産した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 247-247, 2002


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