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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
卵巣悪性腫瘍2
境界悪性卵巣腫瘍の診断と臨床経過についての検討


奥田 順子1), 西山 幸江1), 藤田 聡子1), 榊原 嘉彦1), 真島 洋子1), 渡辺 浩二1), 酒見 智子1), 池田 真理子1), 塩田 恭子1), 佐藤 孝道1), 鈴木 高祐2), 濱田 智美2)
聖路加国際病院産婦人科1), 同病理2)


<目的>境界悪性卵巣腫瘍の診断と臨床経過について検討した.<対象>2000年8月〜2002年5月までに当院にて境界悪性卵巣腫瘍と診断した7例である.<成績>年齢は32〜46歳に分布し,平均37.9歳であった.このうち閉経前の症例は5例であった.妊娠分娩歴は5例が未産婦であった.組織像別では表層上皮性・間質性腫瘍の頻度が85.7%と高く,そのうち粘液性が66.6%ついで漿液性(33.3%)が多かった.主訴は無症状で検診で発見されたのが4例,下腹部痛・下腹部腫瘤感を主訴としたものが3例であった.MRIもしくは超音波断層法による腫瘍径は7cm未満が1例,7cm〜10cmが2例,10cm以上が4例であった.また5例に乳頭状増殖などの充実性病変を伴っていた.腫瘍マーカーのうちCA125については6例のうち5例が35U/ml以上であり,最も高いもので396U/mlであった.病期分類は1例1c期であるのを除き他の全てがIa期であった.術後後療法を施行した症例はなく,全ての症例において現在のところ再発は認めていない.<結論>境界悪性腫瘍を良性腫瘍及び悪性腫瘍と術前に鑑別診断することは困難と考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 261-261, 2002


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