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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
卵巣・卵管悪性腫瘍
当院で経験した原発性卵管癌6症例の臨床検討


岡本 三四郎, 高野 政志, 斉藤 恵子, 佐々木 直樹, 藤井 和之, 田中 壮一郎, 松田 秀雄, 笹 秀典, 喜多 恒和, 古谷 健一, 戸出 健彦, 菊池 義公
防衛医科大学校産婦人科


 原発性卵管癌は,婦人科付属器悪性腫瘍の中で比較的稀であり,その頻度は1%前後と言われている.また術前診断が困難で開腹術後の病理組織検査にて確定診断が得られることがほとんどである.今回我々は,1992年より2002年までの10年間に,当院で経験した原発性卵管癌6症例において,その術前の検査及び画像診断と術後の病理診断及び治療について検討したので,文献的考察を含めて報告する.年齢は52歳から69歳まで,平均58歳であった.主訴は,腹部膨満感が4例で多く,水様性帯下や不正性器出血が各1例であった.術前腫瘍マーカーは,CA125が,18U/mlから3561U/mlとなっていた.組織型は,漿液性腺癌が5例,粘液性腺癌が1例であった.臨床進行期は,II期1例,III期4例,IV期1例であった.術前に,卵管癌を疑った症例は,1例であった.治療は,手術療法を施行した後,CAP療法もしくはTJ療法を施行した.原発性卵管癌は,早期発見が困難であり,その為に予後不良の疾患である.卵管癌の治療は,卵巣癌に準じて行われているが,進行症例が多く残存腫瘍が多いため予後は不良である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 264-264, 2002


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