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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))
【一般演題】
子宮頚部悪性腫瘍1 最近経験した子宮頚部神経内分泌腫瘍6例の検討
石渡 巌, 礒西 成治, 飯田 泰志, 岡野 喜一朗, 三沢 昭彦, 矢内 原臨, 斎藤 絵美, 高倉 聡, 山田 恭輔, 岡本 愛光, 落合 和徳, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科
神経内分泌腫瘍はさまざまな領域にみられ,婦人科領域では子宮頚部に発生するものが多いといわれているが,子宮頚部神経内分泌腫瘍は子宮頚部腫瘍の中ではきわめて稀な疾患であり,早期に再発・転移をきたすことがあることから予後不良な疾患として知られている.我々は比較的短期間に子宮頚部神経内分泌腫瘍を6例経験したので,その臨床及び病理像について検討し報告する.症例の年齢は29歳から71歳まで幅広く分布していた.初発症状は6例が不正性器出血であり,1例は膣部腫瘤感だった.進行期はstageIbが4例,stageIIb2例だった.組織型は1例は純粋型,4例は腺癌との合併,1例は腺扁平上皮癌との合併だった.全例に広汎子宮全摘術が施行された.後療法として放射線療法のみが2例,化学療法(CDDP)と放射線療法の併用2例,化学療法(CDDP+VP-16)のみが1例,無治療1例であった.死亡例は術後,多発性の肝転移をきたした1例のみであった.一般に子宮頚部神経内分泌腫瘍は,放射線,化学療法に抵抗性をしめす難治性腫瘍といわれているが,今回の症例では術後の評価可能病変を認めず,また治療後の長期観察例が少ないため,治療効果については判定できなかった.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3)
267-267, 2002
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