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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
子宮筋腫
GnRH analog使用後に吊り上げ式腹腔鏡補助下腟式子宮全摘術を施行した子宮筋腫の2例


中野 英之, 堀 正行, 宗 恒雄
宗産婦人科病院


 腹腔鏡の進歩により子宮筋腫症例に対し腹腔鏡補助下腟式子宮全摘術(LAVH)を施行する報告が多くなっている.今回われわれは,術前にGnRH analog(GnRHa)を投与しLAVHを施行した子宮筋腫の2例を本人の同意のもとに報告する.(症例1)34歳,2経産.平成13年9月過多月経主訴に当科初診受診.子宮は超鵞卵大.超音波検査にて直径29mmの粘膜下筋腫を認めた.血算はHb 9.3g/dlと貧血であった.酢酸リュープロレリン1.88mgを4クール術前投与し,12月LAVHを施行した.手術時間は210分,出血量は390g,摘出検体は110gであった.術後6日目に退院した.(症例2)44歳,2経産.平成13年8月,健康診断にて子宮筋腫を指摘され,精査目的にて当科初診受診.子宮は成人頭大.超音波検査にて直径79mmと56mmの筋層内筋腫を認めた.酢酸リュープロレリン1.88mgを5クール術前投与し,平成14年2月LAVHを施行した.手術時間は215分,出血量は839g,摘出検体は390gであった.術後7日目に退院した.術後の早期離床の点からLAVHは有用であり,術前にGnRHaを使用することで適応症例が増えていくものと考える.また,LAVHに吊り上げ式腹腔鏡を使用することは,脱気がない点から有用であると再認識した.今後症例を重ね,さらに検討していく予定である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 275-275, 2002


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