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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))
【一般演題】
子宮筋腫 子宮鏡下筋腫切除術におけるvasopressin局所注射の応用
渡辺 浩二, 西山 幸江, 藤田 聡子, 榊原 嘉彦, 真島 洋子, 奥田 順子, 酒見 智子, 池田 真理子, 塩田 恭子, 板坂 俊典, 栗下 昌弘, 佐藤 孝道
聖路加国際病院産婦人科
【目的】粘膜下子宮筋腫に対する子宮鏡下筋腫切除術が困難になる原因のひとつとして,筋腫核からの出血が挙げられる.出血により視界が妨げられ,十分な手術が施行できないうちに水中毒の副作用のため中止せざるを得ない場合がある.今回その出血量を軽減し,手術時間を短縮する方法として,vasopressinを用いた子宮鏡下筋腫切除術の応用について報告する.【方法】子宮鏡にはオリンパスのOES4000ヒステロスコープシステムを採用した.これに専用の側口付シースをつけ,シースから食道静脈瘤穿刺針(径2mm・23G)を通すことでカメラガイド下に子宮筋腫に対してvasopressinを局所注射をすることができる.使用するvasopressinは0.2U/mlに調整したPitressin(三共)を用いた.はじめに側口付シースを取り付け側口に食道静脈瘤穿刺針を通し,筋腫にPitressinを局注する.この時,数回に分けて位置を変えながらPitressinの局所注射を行い,筋腫核全体が蒼白となるのを確認する.この前処置が終了してから子宮鏡下手術を行う.【結論】この方法により子宮鏡下における筋腫切除が良好な視界のもとに行える.今後このシステムの採用により子宮鏡下筋腫切除術の適応が広がる可能性がある.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3)
276-276, 2002
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