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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
その他の腫瘍1
妊娠中に発見され,卵巣腫瘍と鑑別が困難であった巨大膵腫瘍の一症例


池田 綾子1), 野口 崇夫1), 中野 貴史1), 大津 礼子1), 田所 望1), 深澤 一雄1), 渡辺 博1), 稲葉 憲之1), 窪田 敬一2)
獨協医科大学産婦人科1), 同第二外科2)


 膵臓粘液腺腫はまれな疾患であり,無症候性に発育するものもあり診断が困難な疾患のひとつである.今回妊娠中に巨大腹腔内腫瘍を指摘され,卵巣腫瘍との鑑別が困難であった巨大膵腫瘍の症例を経験したので報告する.【症例】33歳,1回経妊1回経産.既往歴として平成10年10月より続発性不妊にて当院不妊外来受診.平成12年6月までに計4回人工授精施行したが妊娠しなかった.平成13年12月16日を最終月経に自然妊娠.平成14年3月28日(妊娠14週4日)妊婦健診受診した際,上腹部に腫瘍を指摘され,経腹超音波検査施行したところ約30×20cm大の多房性腫瘍を認めた.MRIでも同様に多房性腫瘍を呈し,その内容は粘液性の成分ではないかと考えられた.腫瘍マーカーはCA125,CA19−9,CEA等すべて正常値であった.平成14年5月28日(妊娠23週2日)開腹術施行.両側卵巣は正常で腫瘍は膵体部粘液性嚢胞であり,腫瘍により圧排され脾臓が腫大していた.内溶液は粘液性で術中迅速細胞診はnegativeであった.膵体尾部切除および摘脾を施行.病理組織検査の結果mucinous cystadenoma of the pancreasの診断であった.術後経過良好で平成14年6月17日(妊娠26週1日)退院.【まとめ】膵臓粘液腺腫は膵炎を呈すこともあるが無症状であることが多いため診断が困難であり,ときに悪性化することがある疾患である.この症例も卵巣腫瘍と非常に鑑別が困難な巨大膵腫瘍であった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 278-278, 2002


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