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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
その他の腫瘍1
骨盤内に発生したXanthogranulomaの2例


大岡 史子, 久須美 真紀, 川村 久恵, 山藤 晶子, 上里 忠和, 蔵持 和也, 梁 善光, 貝原 学
帝京大学附属市原病院産婦人科


 Xanthogranuloma(黄色肉芽腫)は黄色腫と肉芽腫の組織学的特徴を併せ持った腫瘍病変である.顔面や頭頚部に好発し,縦隔・肺・肝・胆嚢などにも発生することが報告されているが,婦人科領域における発生は極めて稀である.今回我々は卵巣に発生し,それぞれ膀胱あるいは直腸表面に浸潤したXanthogranulomaの2症例を経験したので考察を交えて報告する.症例1:47歳2経妊2経産.平成6年12月下腹部に違和感を感じ近医受診し,そこで左卵巣腫瘍を指摘され当科紹介受診となる.経膣超音波断層検査およびMRI検査にて左附属器付近からに膀胱前方に密に接した約4cmの腫瘍を認めたため手術目的にて入院となった.腫瘍は左附属器から発生しているものの前方は膀胱に浸潤しており膀胱部分切除を併施して腫瘍を摘出した.最終病理診断;Xanthogranulomatous oophoritis with peritonitis.症例2:20歳未経妊.平成14年3月頻尿,帯下増量,右下腹部痛にて当科初診となる.経膣超音波断層検査にて約7cmの右卵巣腫瘍を認めた.MRIでは内部に脂肪組織と同様のintensityを示すが脂肪抑制効果のない成分を含んでいた.CA19-9;7,CA125;62.注腸造影ではS字結腸全長にわたり外部からのinvasionを認めた.さらにDIP上右尿管の卵巣腫瘍による圧迫または浸潤が疑われた.以上より悪性卵巣腫瘍疑いにて開腹手術施行した.腹腔内は強固の癒着を来たしており癒着剥離をしつつ右卵巣腫瘍摘出したが直腸との癒着部分は腫瘍が剥離不能であり一部残存のまま閉腹となった.最終病理診断はEndometrial cyst with xanthogranulomaであり,現在Gn-RH療法施行中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 280-280, 2002


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