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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
子宮外妊娠
IVF-ET後に発症した両側卵管妊娠の一例


小林 由佳, 杉山 里英, 西 洋孝, 鈴木 良知, 井坂 恵一, 高山 雅臣
東京医科大学産科婦人科


<緒言>ARTによる卵管妊娠は1976年に初めてSteptpoe & Edowardsらにより報告された.その頻度は骨盤内の炎症またはARTによっても増加するとの報告が多い.しかしながら,両側卵管妊娠の頻度は稀で,全子宮外妊娠の1/725〜1/1580と報告されている.今回我々は,ARTによる両側卵管妊娠症例を経験したので報告する.<症例>症例はHSGにて卵管因子にて体外受精が選択され,他院にて2回の体外受精にて妊娠に至らず当院に転院した35才,0経妊0経産.当院では月経2日目の血中FSH値が14mIU/mlのためカウフマン療法を施行し,FSHが7.3mIU/mlと低下した周期にGnRH-aを使用しない自然周期法にて体外受精とした.クロミフェン100mg/dayに数回のhMGを投与し,平成14年1月17日に採卵は7個で,1月19日(採卵2日目)に3個(G2・5cell,G2・5cell,G4・4cell)を胚移植した.2月2日(4週2日)に妊娠成立確認し,血中hCG 193.8U/lであた.2月6日(4週6日)には血中hCG 1252.9U/lであり,この時点で子宮内には胎嚢は認めなかった.2月14日(6週0日)には血中hCG 12603.5U/lであり子宮内には胎嚢は認めず子宮外妊娠が疑われた.超音波にて腹腔内を十分に観察したところ両側の卵管に胎嚢を認め,左卵管には胎児心拍も確認した.同日,腹腔鏡下に両側卵管切除術を施行し,術後の病理検査にて両側卵管膨大部妊娠と診断された.<結語>今回我々は,ARTにより発症した両側卵管妊娠を経験した.子宮内に胎嚢を認めないことから子宮外妊娠は推測しえたが,血中hCGおよび超音波検査による十分な検索から破裂前に両側の卵管妊娠を診断しえた.複数個の胚移植を施行した際には,子宮外妊娠を含めた多胎妊娠に十分留意することが重要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 284-284, 2002


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