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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
胎盤の異常
前置胎盤に対する自己血輸血の有用性


三宅 秀彦, 谷内 良成, 中井 章人, 横田 明重, 佐々木 茂, 越野 立夫, 荒木 勤
日本医科大学産婦人科


【目的および方法】前置胎盤は産科出血の原因疾患のひとつであるが,超音波断層法の発達によりその診断は比較的容易になってきている.近年,各科において大量出血が予想される手術に対して自己血輸血が行われており,産科領域において前置胎盤はその良い適応と考えられる.そこで当科で経験した前置胎盤症例について,診療録より後方視的に自己血輸血の有用性を検討した.【成績】1993年5月から2002年5月までに当科で経験した前置胎盤症例は78例であった.うち,自己血の貯血を行ったのは19例であった.貯血群と非貯血群では,母体年齢,初産割合,分娩時妊娠週数には差を認めなかった.また,貯血群のうち13例でエリスロポエチン製剤が投与され,術前のヘモグロビン(Hb)値については,貯血群と非貯血群で有意差を認めなかった.術中出血量は,非貯血群の平均1234gに対し,貯血群では平均1356gと多くなる傾向を認めた.自己血以外の輸血を要した症例は,非貯血群で59例中9例(15.2%),貯血群で19例中1例(5.3%)であった.また,術後のHb値は術中出血量に相反して,非貯血群に比べ,貯血群で増加する傾向が認められた.【結論】分娩時の大量出血が予想される前置胎盤症例において自己血の貯血は,適切な対処を行えば術前の貧血を増強することはなく,また,術後の貧血の回復という点で有用であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 294-294, 2002


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