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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
子宮筋腫・子宮内膜症
保存的に治療した2例のCystic adenomyomaにおける病理学的検討


糸賀 知子1), 武内 裕之1), 木下 勝之1), 松本 俊治2)
順天堂大学産婦人科1), 同病理2)


【緒言】Cystic adenomyomaは子宮体部に出現する嚢胞性疾患の1つで非常にまれな疾患である.この疾患は,adenomyosisもしくは子宮奇形関連が示唆されている.【症例1】31歳,未産婦.平成9年4月21日,右下腹部痛精査目的で来院.骨盤MRIにて子宮体部右側にT1でhigh intensity,T2で内部にhigh intensity areaを伴なう径3cmの孤発性の腫瘤を認めcystic adenomyomaと診断した.その後,エタノール固定を行い経過観察していたが,半年後,再発兆候認めたため平成12年8月29日腹腔鏡下腫瘤摘出術施行.【症例2】32歳,1経妊1経産.平成9年10月29日左下腹部痛精査目的で来院.骨盤MRIにて子宮体部左側にT1でhigh intensity,T2で内部にiso ̄low intensity areaを伴う径5cmの孤発性の腫瘤を認めcystic adenomyomaと診断した.その後エタノール固定を行い自然妊娠.出産後半年で再発したため平成14年3月29日腹腔鏡下腫瘤摘出術施行.【肉眼所見】両症例とも腫瘤は弾性硬を示し,腫瘤の内腔にはヘモジデリンの沈着をともなった嚢胞を認めた.【組織所見】両症例とも嚢胞は拡張した子宮内膜腺と出血を伴なった子宮内膜間質からなりその周囲には平滑筋の増生とendometriotic fociを認めた.さらに子宮内膜間質の分布にCD10,増殖活性にMIB1,更にER,PR染色を行い拡張した子宮内膜腺と平滑筋内に認める子宮内膜腺を比較しCystic adenomyomaの病態を考察した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 309-309, 2002


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