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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍2
Weelky regimenにより長期生存を得た子宮肉腫の2例


田村 正明, 小金井 宏美, 松永 竜也, 高見 紀子, 高見 毅司, 永石 匡司, 早川 智, 坂元 秀樹, 山本 樹生
日本大学産婦人科


 子宮肉腫は初期症例以外は他の婦人科領域の悪性腫瘍と比べ予後は悪い.また,術後の後療法も放射線療法や様々なregimenの化学療法が用いられているが,一定の治療指針がないのが現状である.今回我々はstage III期及びstage IIIc期の2例に対し,weekly regimenで化学療法を行い,長期生存を得たので症例報告する.[症例] 症例1は,子宮内膜症にて平成11年10月右卵巣嚢腫摘出+S状結腸部分切除術を行い,外来followしていた.平成12年末頃より後腟円蓋とダグラス窩に腫瘤を認め,endometrial stromal sarcoma stage IIIの診断となった.本人の希望もあり平成13年3月縮小手術(左卵巣切除術)施行後,放射線療法60Gyを行った.さらにweekly T-J療法を試みるもHSRの出現によりweekly-J療法18クール,さらに現在taxotere(35mg/m2)のconsolidationを5クール終了し現在PFI(Progression Free Interval:469日)で治療継続中である.症例2は,carcinosarcomaにて平成11年8月広汎子宮全摘術+両側付属器切除術+骨盤内リンパ節郭清を施行す.術後stage IIIcの診断にて放射線治療中に肺転移を認めたためweekly T-J(T-80mg/m2 AUC 2)療法20クール施行し,PRの効果を得,現在2年間のPFIを更新中である.[考察] 子宮肉腫の治療には,QOLも考慮した様々な治療が考えられるが,今回我々は進行・再発子宮肉腫に対しdose intensityを考慮したweeklyの治療を行い,長期の生存を得た.このような症例が例外的である可能性は否定できないが,今後はtaxan系を用いたweekly regimenとconsolidationの組み合わせも子宮肉腫の化学療法の選択肢の1つとなりうると考る.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 317-317, 2002


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