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第104回学術集会(平成14年10月19日(土),20日(日))

【一般演題】
不妊・不育
下垂体腺腫摘出術後に持続する高プロラクチン血症を治療し挙児を得た1例


伊香 加納子1), 古谷 健一1), 村上 充剛1), 松田 秀雄1), 笹 秀典2), 島 克司3), 菊池 義公1)
防衛医科大学校産婦人科1), 同分娩部2), 同脳神経外科3)


【緒言】高プロラクチン(PRL)血症を伴う下垂体腺腫で手術療法が選択された場合,結果的に下垂体機能障害にいたることがあり,特に生殖年齢女性では治療の選択に苦慮することが多い.しかし,下垂体腺腫放置による下垂体出血の危険性や,薬物療法による治療の限界もあり,手術療法が必要となる場合もある.最近,下垂体腺腫摘出術後に持続する高プロラクチン血症を治療し,妊娠出産に到った1例を経験したので文献的考察と共に報告する.【症例】患者は21歳時,下垂体腫瘍にて当院脳神経外科で下垂体腺腫摘出術を施行.28歳で結婚.29歳時,月経不順,挙児希望を主訴に当科受診.血中PRL 88.3ng/mlにてテルグリド(テルロン®)0.5mg/day開始し,0.75mg/day投与にて血中PRL15.0ng/ml以下となる.1年後に妊娠成立.妊娠経過中は脳神経外科と共に経過観察した.31歳にて妊娠39週6日男児(2,905g)正常分娩した.産褥経過も異常は認めなかった.【結語】月経不順,不妊症を主訴に来院する患者の中で,高プロラクチン血症を呈する割合は少なくない.挙児希望を有する高プロラクチン血症患者の治療の選択としては,下垂体腺腫の有無,頭痛や視野異常等の脳神経症状の有無,ブロモクリプチンに対する反応性等に配慮し,妊娠出産を配慮した待機手術やガンマナイフによる放射線療法等の保存的治療などの機能温存療法の選択も望まれる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(3) 323-323, 2002


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