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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
卵巣腫瘍(2)
胸腔鏡下温熱化学療法を併用し治療を施行した卵巣癌の1例


小澤 英親, 金森 隆志, 磯村 直美, 久保 愛子, 北村 公也, 大井 豪一, 茂庭 將彦, 小林 浩, 金山 尚裕
浜松医大産婦人科


 癌性胸膜炎を伴う卵巣癌患者は胸水貯留による呼吸困難を訴え,その治療に苦慮する場合が多い.胸水のコントロールまでは積極的な治療方針がたてにくいとされてきた.我々は胸腔鏡下温熱化学療法を併用した治療法を積極的に行うことにより,胸水のコントロールと同時に開腹手術を実施している.今回,両側胸水貯留を認めた卵巣癌患者に対してこれらの治療を行い,著しい効果が得られた症例を経験したので若干の文献的考察も含め報告する.症例は39才主婦.平成13年夏頃より腹痛および腹満感をたびたび自覚するも放置.呼吸困難などの自覚症状なく,平成14年5月住民健診にて右側肺野に胸水の貯留を指摘されたため,精査目的にて入院となる.CT,MRIにて骨盤内を占拠する多嚢胞性かつ充実部を伴う腫瘤を認め,胸水および腹水細胞診はいずれも陽性.卵巣癌4期と診断された.そこで7月15日胸腔鏡下右胸腔温熱化学療法(2本のトロッカーより43℃に加温したCBDCA 450mg+ADR50mgを加えた生理食塩水を約30分間潅流)および卵巣腫瘍根治手術(腹式単純子宮全摘術,両側付属器摘出術,大網全摘術,骨盤リンパ節郭清術および傍大動脈リンパ節郭清術)を施行した.8月5日胸腔鏡下左胸腔温熱化学療法を施行.術後病理診断は粘液性嚢胞腺癌.術後化学療法としてPTXとCBDCAによるTJ療法を6回施行.現在のところ胸水の再貯留および腹腔内再発所見を認めていない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 168-168, 2003


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