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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
卵巣腫瘍(3)
脳転移をきたした婦人科悪性腫瘍の4症例


梅原 永能, 矢内 原臨, 三沢 昭彦, 山田 恭輔, 岡本 愛光, 礒西 成治, 佐々木 寛, 落合 和徳, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科


 婦人科悪性腫瘍における脳転移の頻度は,子宮癌で1%未満,卵巣癌で5%未満とされ,極めて低率である.近年,手術療法や化学療法の進歩による長期生存症例の増加とも関連し,脳転移症例の報告が少なくない.最近,我々は脳転移をきたした婦人科悪性腫瘍4症例を経験したので報告する.症例1は,卵巣明細胞腺癌,IIc期.初回手術後,計4回にわたる手術及びTJ療法,CAP療法,CPT-11単独療法などを施行,治療開始36ヶ月後に痙攣発作が出現し頭部CTにて多発性脳転移を認めた.胸部癌性リンパ管炎を併発しており,抗痙攣薬による対症療法のみ施行,脳転移発見より2ヶ月で癌死した.症例2は,卵巣漿液性腺癌,IIIc期.NACとしてTJ療法を6コース施行後,根治術を施行した.術後TJ療法およびCJ療法を施行するも,治療開始15ヶ月後に頭痛が出現し頭部CTにて多発性脳転移を認めた.現在,全脳照射を施行中である.症例3は,卵巣粘液性腺癌,Ic期.計3回にわたる手術及びTJ療法,CAP療法,CPT-11単独療法さらには放射線療法を施行,治療開始102ヶ月後に立ちくらみ,めまいが出現し,頭部CTにて右後頭葉に孤立性脳転移を認めた.現在,脳部分照射を施行中である.症例4は子宮体部類内膜腺癌(G3),IVb期.初診時より縦隔及び左鎖骨上リンパ節転移を認め,内性器全摘術のみ施行した後,TJ療法を6コース施行した.化学療法による効果はMRよりPDとなり,初診後わずか9ヶ月にして言動および行動異常が認められ,頭部CTにて多発性脳転移を認めた.抗痙攣薬による対症療法のみ施行,脳転移発見より1ヶ月で癌死した.以上,脳転移をきたした婦人科悪性腫瘍の4症例を経験し,文献的考察と併せて臨床的取り扱いを検討する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 170-170, 2003


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