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第105回学術集会(平成15年6月8日)
【一般演題】
子宮筋腫/肉腫 子宮捻転をきたした子宮筋腫の一例
佐藤 聡二郎1), 井橋 俊彦2), 渡辺 潤一郎2), 林 明伸2), 禰寝 重隆2), 石塚 文平1)
聖マリアンナ医科大学産婦人科1), 横浜総合病院産婦人科2)
子宮捻転は極めて稀な病体で,その報告は僅かしかない.今回我々は,子宮筋腫により子宮捻転をきたした症例を経験したので報告する.【症例】67歳,3経妊3経産,52歳閉経.平成14年6月15日嘔吐を伴う下腹部痛を認め近医受診,双手拳大の骨盤腫瘍を指摘され同日当院紹介受診した.精査加療目的で入院し卵巣腫瘍もしくは漿膜下筋腫の茎捻転疑いと診断して開腹手術施行した.腫瘍は子宮体部の筋層内筋腫で,内子宮口の位置で540°捻転していた.単純子宮全摘術,両側付属器切除術施行し,病理組織診断は子宮平滑筋腫であった.子宮筋腫,子宮留膿腫,妊娠などの子宮体部が著明に腫大する病態では,子宮の捻転をきたす可能性がある事を考慮して診断する必要があると思われた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2)
177-177, 2003
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