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第105回学術集会(平成15年6月8日)
【一般演題】
感染症(1) 敗血症性ショックに進展した骨盤腹膜炎の1例
釘宮 剛城, 松江 陽一, 加藤 佳代, 渡辺 衣里, 平野 孝幸, 小林 信一, 前田 光士
東京都立荏原病院産婦人科
骨盤腹膜炎は,急性腹症の原因疾患の一つであり,日頃外来にて多く遭遇する疾患である.また治療の遅延や難治性となると,卵管留膿腫,それが破裂すると汎発性腹膜炎を生じる.今回我々は敗血症性ショックに進展した骨盤腹膜炎の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.症例は45才の未妊婦.2ヶ月前より下腹部痛,腰痛があった.平成14年12月13日の昼頃より胃痛も出現したため,近医内科受診.臭化ブチルスコポラミンを筋注するも症状改善せず,同日当院内科初診受診,汎発性腹膜炎の診断にて内科に入院となった.(入院時白血球数は7,500)翌日収縮期血圧が70台,白血球数は1,800と減少を認めたため,敗血症性ショックと診断し,同日緊急開腹ドレナージ術を施行した.右卵管留膿腫を認め,黄色膿性の腹水が600ml貯留していた.腹水の培養にて大腸菌が検出された.術後は経過順調で,12月26日(術後12病日)に退院となった.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2)
184-184, 2003
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