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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
その他の腫瘍(1)
術後に子宮体癌と判明した症例の検討


寺尾 泰久, 荻島 大貴, 田中 美香, 吉田 学, 宮井 健太郎, 太田 剛志, 木村 美葵, 木下 勝之
順天堂大学産婦人科


 目的子宮頚癌のスクリーニングと異なり子宮内膜増殖症,体癌の診断は見落とされることがある.そこで,術前に診断がつかず術後に子宮体癌と判明した症例について,その診断上の問題点を明らかとし,子宮体癌のスクリーニングについて検討した.方法1994年から2001年まで子宮摘出術施行例のうち,術後に初めて子宮体癌と判明した13例を検討した.成績術前診断は子宮筋腫7例,子宮内膜増殖症3例(異型あり2例,異型なし1例)子宮脱1例,卵巣腫瘍1例,子宮体癌疑い1例であった.子宮内膜細胞診未施行例が3例(23%)あった(子宮筋腫2例,子宮脱1例).13例中8例に不正出血を認め,8例に貧血を認めた.術前子宮筋腫と診断し内膜細胞診を行った5例はすべて陰性であったため,組織診は行われていなかった.子宮内膜増殖症3例は麻酔下での内膜組織診で術前診断されていたが,子宮体癌の診断には至らなかった.子宮体癌疑いの1例は,超音波で内膜14mmと肥厚していたが,子宮口閉鎖していた為,内膜細胞診,組織診ともに麻酔下で行ったが,十分な検体の採取ができず術前確定診断には至らなかった.卵巣腫瘍と術前診断した症例は副角子宮で,その部位に癌が存在した.結論良性子宮腫瘍と思われても,術前の内膜細胞診の徹底が必要と思われた.子宮奇形や子宮口の萎縮等の物理的な障害により細胞診を施行できない場合は,超音波での子宮内膜の測定を行い,麻酔下での内膜組織診を行うことが重要である.貧血と不正出血を認める場合,必ず内膜組織診を行うべきと考えられた.内膜増殖症は麻酔下で子宮内膜全面掻爬を行い組織診を行うべきであり,閉経後の異型内膜増殖症は子宮摘出すべきと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 188-188, 2003


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