関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
産科統計(1)
当院におけるRetained placentaの取り扱い


市川 良太, 藤木 豊, 八木 洋也, 岩下 寛子, 玉川 有美, 越智 寛幸, 漆川 邦, 比嘉 佐和子, 宗田 聡, 濱田 洋実, 吉川 裕之
筑波大学臨床医学系産婦人科


 児娩出後に胎盤が娩出されない状態であるRetained placentaにおいて,保存的治療やMTXを用いた化学療法,オキシトシン臍帯静脈内投与などが行われているが,コンセンサスの得られた治療指針はない.過去3年間に当院で経験したRetained placentaの4例より,その取り扱いを検討した.
【症例1】は2経妊0経産婦.吸引分娩後胎盤が娩出されず,用手剥離も不可能のため産褥1日に紹介入院.カラードプラ法では胎盤に血流を認め,MRIにてplacenta accretaと診断した.抗生剤,収縮剤投与の上,保存的に経過観察としたところ,産褥14日に子宮内感染,菌血症となり産褥16日単純子宮全摘術を施行した.病理診断はplacenta accretaであった.【症例2-4】は正常分娩後胎盤が娩出されず,用手剥離も不成功であった3症例である.うち2例には複数回のD&Cの既往があった.それぞれにMRIを施行し,placenta accretaもしくはincretaと術前診断した.いずれの症例も手術室において全身麻酔(GOS)下に慎重に胎盤用手剥離を行ったところ胎盤娩出に成功した.術前にHb7.6g/dlであった1例のみ術後輸血を要した.
 Retained placentaの管理において,MRIを用いたとしても胎盤付着部位の菲薄化した子宮筋層の正確な評価は困難であり,placenta increta/percretaの存在を否定し,用手剥離可能な症例だけを確実に選択することは困難である.当院ではRetained placentaについてMRI施行の上,全身麻酔下用手剥離術を積極的に試みることにしている.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 201-201, 2003


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会