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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
産科統計(2)
双胎の一児前期破水例の検討


大関 はるか, 椎名 香織, 段 泰行, 菊地 紫津子, 澤井 かおり, 中山 昌樹
横浜労災病院産婦人科


 妊娠中期における前期破水は児の未熟性,母児感染などが問題となる.さらに多胎妊娠では非破水児の状況をも念頭におく必要があり,管理に苦慮することも多い.そこで待機療法を行った32週未満の双胎一児破水3組の周産期管理,予後に関して後方視的検討を行った.
 破水時期―分娩週数は17週-28週,20週-34週,30週-31週が一例ずつであり,分娩様式は帝王切開であった.帝王切開の適応はそれぞれ,分娩不可避,子宮内感染,潜在性胎児仮死であった.全例に安静と抗生剤,子宮収縮抑制剤を投与し,娩出前にはベタメタゾンの経母体的投与を行ったが,経過中にamnioinfusionやフィブリンアドヘージョンは行わなかった.妊娠継続期間は7日から98日であった.34週まで妊娠期間を延長できた一症例では両児ともほとんど問題は生じなかったが,28週と31週での娩出を余儀なくされた二症例では,生後,破水児の未熟性と呼吸障害を認め,NICU管理が必要とされた.とくに一絨毛膜性二羊膜性双胎であった一症例ではdiscordant twinsであり慢性肺疾患のため長期入院となったが,いずれも長期予後としては良好であった.
 妊娠32週未満の双胎1児破水例は,amnioinfusionなどの積極的な管理による妊娠継続が必ずしも児の予後改善につながらず,むしろ両児の成熟,well-beingを見極めた妊娠管理と至適時期での帝王切開分娩が新生児予後の改善につながると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 203-203, 2003


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