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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
産科統計(2)
当院における耐糖能異常妊婦の実態と耐糖能スクリーニングの効果


高橋 宏典, 水本 賀文, 工藤 一弥, 提坂 敏昭
自衛隊中央病院産婦人科


 【目的】妊婦の耐糖能異常は胎児の奇形や巨大児などを引き起こすため,周産期の管理の中で重要な位置を占めるようになった.耐糖能スクリーニングにはその精度から50gの糖負荷試験(以下GCT)が推奨されており,当院では平成13年より原則全妊婦を対象にGCTを実施したのでその効果を検討考察した.【対象と方法】平成13年1月から平成14年12月まで当院で分娩した妊婦383例のうち耐糖能検査ができた341例を対象とした.GCTの判定は血糖値が140mg/dl以上を陽性とした.また妊娠糖尿病(以下GDM)の判定は75gの糖負荷試験(以下OGTT)を用いて判定し,また一点異常を境界例とした.【成績】平成13年は分娩数206例中,判定可能が168例で正常が160例,境界例が5例(2.9%),GDMが3例(1.9%)であった.平成14年は分娩数177例中,判定可能が173例で正常が153例,境界例が12例(6.9%),GDMが8例(4.6%)であった.また出生児の体重は平成13年ではGDMと境界例併せた耐糖能異常群が有意に大きかったが平成14年では差はなかった.平成13年の非妊娠時,妊娠末期および分娩後一ヶ月の体重が把握できた母体例において正常群と耐糖能異常群の二群で検討すると耐糖能異常群が妊娠末期までの体重増加,分娩後一ヶ月の体重が有意に高値を示した.【考察】GDMは諸家の報告の通り当院でも平成14年では4.6%と高く,検出率の高いGCTを確実に実施することにより耐糖能異常妊婦をより正確に発見でき,耐糖能異常妊婦を早期に管理する上で有用な検査であることがわかった.また耐糖能異常の多くは体重の管理の悪さからきており,厳格な体重管理をすることが重要であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 204-204, 2003


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