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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
妊娠・分娩(5)
帝王切開創部妊娠の3症例


高橋 幸子, 木下 二宣, 山本 智子, 斎藤 麻紀, 林 直樹, 馬場 一憲, 竹田 省
埼玉医大総合医療センター産婦人科


 前回帝王切開創部への妊娠は子宮破裂や大出血を引き起こし,子宮全摘や母体への重大な影響を引き起こす.今回,帝王切開創部に着床し,早期診断により開腹術に至らず治療し得た3症例を経験したので報告する.[症例1]26歳.1G1P.妊娠6週5日,頚管妊娠にて当科紹介.帝王切開創部にGSを認めた.(血中hCG22.428mIU/ml).Methotrexate(MTX)25mgGS内へ局注後,MTXによる化学療法を施行した.治療開始より28日目(hCG1.069mIU/ml),子宮動脈塞栓後,子宮内容除去術施行した.[症例2]26歳.5G3P.妊娠8週6日,GSが子宮頚管に近いことで当科紹介.帝切創部へのGSの侵入が認められた.妊娠10週3日,稽留流産,出血多量にて緊急入院.同日子宮動脈塞栓術後,子宮内容除去術施行した.[症例3]36歳.1G1P.妊娠6週3日,頚管妊娠にて当科紹介.入院時血中hCG19.508mIU/ml.帝王切開創部にGSを認めた.胎児心拍を認めるためMTXによる静注化学療法を施行.血中hCG値低下が緩慢なため14日目MTXをGS内局注し,胎児心拍が停止した.24日目血中hCG5.558mIU/mlと低下した.28日目子宮動脈塞栓後,子宮内容除去術施行した.(結語)保存療法にて治療し得た帝王切開創部妊娠の3症例を呈示するとともに,その管理につき考察する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 215-215, 2003


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