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第105回学術集会(平成15年6月8日)

【一般演題】
妊娠・分娩(7)
Rh血液型不適合妊娠に対する予防的血漿交換の一例


和田 誠司, 林 聡, 左合 治彦, 櫻井 美樹, 松本 隆万, 尾見 裕子, 山口 晃史, 塚原 優己, 村島 温子, 久保 隆彦, 北川 道弘, 名取 道也
国立成育医療センター周産期診療部


 Rh血液型不適合妊娠は本邦では頻度は少ないものの,発生すれば重篤な胎児貧血を引き起こす.胎児貧血には治療は胎児輸血が行われてきた.今回我々は血液型不適合妊娠例に対して抗D抗体価,MCAのpeak velosityを管理の指標に用い,予防的に血漿交換を行った症例を経験したので報告する.症例は33歳,5回妊2回産,本人血液型B型Rh(-),夫の血液型はO型Rh(+).前児の妊娠後期に間接クームス陽性であり,血液型はO型Rh(+)であった.前医からの紹介により妊娠18週で当院初診,初診時抗D抗体価8倍であったが次第に増加し,妊娠23週で128倍となり第1回血漿交換を行い,抗D抗体価は64倍に低下したのみであった.妊娠26週に512倍になったところで2回目の血漿交換を行った結果,128倍に低下したが,1週後には512倍になり,その後妊娠27週,28週,29週と毎週血漿交換を行い(計5回),512倍から128倍への低下を繰り返した.この間MCAのpeak velosityは正常範囲内であった.妊娠30週以降は血漿交換を行わなかった.妊娠30週に512倍,33週4日に1024倍となり,33週6日に4096倍,MCAのpeak velosityも上昇傾向あり,臍帯穿刺による胎児採血を施行した.胎児貧血を認めたため同日緊急帝王切開により児娩出となった.児は2474gの男児,Apgar Score(1分/5分)8/9,出生直後貧血を認め,総ビリルビンが高値であったため血漿交換を2回,γ-グロブリン投与を1回施行した.その後児の経過は良好で出生後30日目に退院した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(2) 222-222, 2003


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