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第106回学術集会(平成15年10月5日)

【一般演題】
子宮頸部悪性腫瘍(2)
加療中急激な汎血球減少をきたしたリウマチ合併子宮頚癌の一例


湯川 知秀, 井畑 穣, 鈴木 理絵, 助川 明子, 小笠原 智香, 宮城 悦子, 小野瀬 亮, 平原 史樹
横浜市立大学産婦人科


 関節リウマチを合併した子宮頚癌IIIb期の患者に対し,シスプラチン併用放射線療法を施行したところ高度な汎血球減少を起こした1例を報告する.症例は57歳女性,3回経妊2回経産,不正性器出血を主訴に近医受診し,頚部細胞診でclassVのため,当院紹介受診となった.既往合併歴として関節リウマチを合併しており,右股関節と左膝関節の置換術施行.メソトレキセート4mg/週,ブシラミン100mg/隔日,プレドニゾロン2.5mg/日服用中であった.初診時,腟壁に及ぶ病巣を認め,検査及び内診所見より子宮頚癌IIIb期と診断.シスプラチン併用放射線療法の方針とし,全骨盤照射およびシスプラチン(25mg/m2/week)による治療を開始し,全骨盤照射32.4Gyから,RALSも併用した.関節リウマチの治療薬は継続投与された.シスプラチンによると考えられる腎機能の低下を認めたため,4回(計120mg)で終了としたが,この時点まで骨髄抑制は認めなかった.全骨盤照射50.4Gy,最終化学療法より24日目より急激な汎血球減少,好中球減少性発熱を認め,抗生剤及びG-CSFの投与,濃厚赤血球と血小板の輸血を施行した.2週間の放射線治療中断の後,骨髄抑制は改善し,放射線療法を予定線量まで達成しえた.今回の急激な汎血球減少に関しては,メソトレキセートや,ブシラミン,プレドニゾロンの内服のため,骨髄抑制がマスクされていたためと考えられた.現在,進行子宮頚癌に対し,化学療法併用放射線治療が標準治療となりつつあるが,合併症を有する症例に対しては併用薬剤を十分把握し,併発障害の発生に注意して治療に臨む必要があると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 40(3) 291-291, 2003


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